ダスキンミスタードーナツ様| 活用事例・導入実績|eラーニング(イーラーニング)のプロシーズ

加盟店研修は次の形へ

48年におよぶ研修の歴史とeラーニングの出会いが生んだ新しい「学び」とは?
株式会社ダスキン
ミスタードーナツ事業 様

株式会社ダスキン様のミスタードーナツ事業。フランチャイズによって国内1,000店舗以上を展開する同社では、1970年の事業開始当初から「ミスタードーナツカレッジ」という教育専門施設を創設し、加盟店を対象とした研修を行っています。

2018年からは弊社LMSを導入した、3カ年におよぶ教育改革に着手。なかでもeラーニングが重要な役割を果たしているそうです。「ミスタードーナツカレッジ」の新たな挑戦について、スタッフの皆さんにお話を伺いました。

人材育成の基盤「ミスタードーナツカレッジ」

プロシーズ側(以下P):まずは「ミスタードーナツカレッジ」の概要についてお聞かせいただけますか?

ミスタードーナツカレッジ側(以下M):ミスタードーナツカレッジは大阪府吹田市にある研修施設です。館内に9店舗分の製造用設備、および3店舗分のサービス教育用設備を設け、ドーナツの作り方から店舗運営、マネジメントノウハウに至るまで、「ミスタードーナツ」のすべてを学べる場所となっています。1971年の開校から、2018年で48年目を迎えました。

トレーニングセンター開校当初のジャパントレーニングセンター(左)と現在(右)のミスタードーナツカレッジ

ミスタードーナツ自体はアメリカ発祥ですが、このような研修施設は日本にしかないので、「ドーナツ専門の学校」という意味では世界初のものといえます。

先にフランチャイズ展開していた弊社の掃除部門(訪販部門)の経験から、スタッフが一箇所に集まって研修できる施設の必要性を感じていたことが、創設の大きな理由です。実際に、事業開始当初はパンのように手こねで作るドーナツが大半でした。そのため手こねのやり方やドーナツの抜き方など、技術的なことを一から教える必要がありました。それを各ショップに出向いて教えるとなると、膨大な時間がかかってしまいます。そういった意味でもミスタードーナツカレッジは必要不可欠な存在だったのです。

現在こちらで主に行っているのは、ライセンス取得または更新のための技術や経営ノウハウを含めた研修です。弊社のライセンス制度は取得することでミスタードーナツのライセンスにおけるキャリアアップを図る仕組みを採用しています。

例えば、ストアマネジャーを目指すためには、必要な研修を受けて「ストアマネジャーライセンス」を取得しなければなりません。さらに上位のゼネラルマネジャーを目指すためには、同じく必要な研修を受けてライセンスを取得する、というのがキャリアパスの流れとなっています。

弊社では事業開始当初から「ストアマネジャー」と「ゼネラルマネジャー」という2つのライセンスを設けており、それぞれ「アカデミーコース」、そして「マスターコース」という研修を受けることでライセンスが取得できるのです。

取得後も2年ごとに更新研修を受ける必要があります。ストアマネジャーライセンスは、「リニューアルコース」という更新研修を受けなければなりません。ここではミスタードーナツの最新情報と経営ノウハウを得るとともに、現場レベルにおけるショップごとの経営スキルを共有してもらう場を設けています。

研修はいずれも泊まり込みで行っており、特にアカデミーコースは15泊16日で、経営理念や運営スキルを学んでいただいております。

キャリアアップと組織強化 マスターコース

P:つまりミスタードーナツカレッジは「ミスタードーナツ事業における人材教育の基盤」ともいえる施設なんですね。

M:おっしゃる通りです。2008年に免許証更新コース事前学習で、eラーニングを導入するまでは、この施設で行われる集合研修でしかライセンスを取得できませんでしたので、まさに教育の中心といえます。

集合研修の課題と第一の教育改革

P:長年集合研修のみで教育を行っていた貴事業がeラーニングを取り入れられた理由は何だったんですか?

M:集合研修はカレッジという創業の地に帰る、初心を忘れないなどのメンタル面のリセットのほか、全国のショップスタッフと情報交換ができるなど、さまざまなメリットがあります。

一方、大阪に、しかも泊まり込みで研修を受けに来るというのはショップの人員的にも、スタッフ個人としても負担が大きくなります。そのためライセンスを取れる能力があるにもかかわらず、さまざまな事情で大阪で研修を受けられないスタッフが増えてきたんです。

創業以降、幸いにも店舗数は順調に増えてきましたが、このショップスタッフの育成は大きな課題となっていました。ライセンスを取得できない人が増えるということは、優秀なマネジメントスタッフが育ちにくいということですから、どうにか解決したかったのです。

そこで2010年から始めたのが、eラーニングによる個別学習を導入した地域研修です。ストアマネジャーライセンスの下に、新たに「キャディットマネジャー」を設け、学習から最終テストまでをすべてeラーニングで行うことで、地域で完結する研修コースを用意しました。

その結果、ストアマネジャーを目指すためにアカデミーコースを受ける人たちのレベルも上がったんです。もともとアカデミーコースは大阪で26日間の泊まり込み研修でしたが、受講者のレベル向上に伴い、2010年からは期間を現在の16日間に短縮しました。

現在の研修スキーム_4ライセンス 6コース

LMSを活用した新たな教育改革の必要性

P:2010年に大きな教育改革を成し遂げられたとのことですが、現在新たな教育改革に力を入れていると聞きました。

M:現在、社会環境は目まぐるしく変わっています。より顕著なのは人材不足です。新しい人材の確保が難しい中で、より短期間で戦力化を求められます。それに、対応していくには私たちも教育方法を変えていかなければならない。そこで2018年から取り組んでいるのが、2020年に向けた3カ年におよぶ教育改革です。

「学び、気付き、行動が変わる」をテーマに、今後10年間の社会を見据え、事業成長の基礎となる人材育成を大きな目標としています。

そのために3年掛けて段階的に行うのが、カリキュラム改定です。各コース研修の習得要件を再設定し、集合研修や地域研修だけでなく、新たに個別学習も取り入れ、それぞれの内容の最適化を図っていきます。

改革初年度となる2018年の目標は、新ライセンス制度および新カリキュラムの導入です。その後、運用状況を振り返りながら改善を図り、翌年度にはスーパーバイザーと連携して研修前後のフォロースキームを構築していきます。最終年度となる2020年には加盟店との共同体制を確立し、人材育成強化のための本格運用に移る予定です。

この改革を実現するために、私たちはさまざまな課題を解決する必要がありました。現在、約2,500人分のライセンス管理のコストを低減していくことや私たち管理側の対応のあり方、また「集合研修」や「地域研修」に加えて「個別学習」も視野に入れたカリキュラムの最適化などの課題がありますが、なかでも重要なのが「事前学習効果の最大化」です。

長年続けてきた集合研修や地域研修の効果をより高めるためには、事前学習効果を最大化する必要がありました。事前学習効果を最大化するということは、自発的な学びをサポートし、スタッフの自主性を育成することにもつながります。そのために導入したのが、貴社のLMSです。

P:ありがとうございます。すでに2008年にeラーニングを導入されていたと伺いましたが、改めてLMSを再検討しようと思った理由をお聞かせいただけますか?

M:IT技術の高まりにより、以前よりもeラーニングで実現できることが増えているというのは、情報として把握しておりました。最新のLMSを活用することで、課題を解決できるのではないかと思ったんです。

そのひとつがレポート機能です。2010年に新設したキャディットマネジャー認定コースでは、店舗業務に関する動画資料を視聴し、課題が実践されているかをスーパーバイザーが評価・報告するというスキームで行っていました。

しかしLMSのレポート機能を導入すれば、スーパーバイザーを介する必要はなく、レポートの提出から評価までシステムで一元管理できるので、進捗度合いや学習内容の定着度合いを管理する工数も減っていきます。

この他にも、LMSはカリキュラムの最適化を実現するための基盤になります。
以前は私たちが提供できる教育チャネルは少なく、すべての内容を集合研修に盛り込んでいました。一方で、地域研修やeラーニングによる個別学習という教育チャネルを強化していく中で、研修全体を俯瞰してみた時、それぞれの教育チャネルの最適化を行う必要性が出てきたというわけです。全体の学習効果を最大化するためには、本来は集合研修、地域研修、個別学習それぞれに適したカリキュラムを組むべきという結論に達しました。

例えばディスカッションやワークショップなどは集合研修で行うほうが効果は高いのですが、お店ですぐにできることは地域研修でやったほうが良い場合もあります。さらに知識の暗記だけなら、地域での研修よりも個別学習で行ったほうがやりやすいでしょう。カリキュラム最適化を確実に実現していくには事前学習効果を最大化できるLMSの存在が欠かせません。

LMSを再検討することで、事前学習効果の最大化はもちろんのこと、管理コストの低減、カリキュラムを最適化する土台を作ることができる。つまりLMSの再検討は、今回の教育改革を成功させるためには必須要項だったのです。

即決理由は機能と企業理解

P:今回弊社のLMS「LearningWare」を選んでいただきましたが、その理由をお聞かせいただけますか?

M:理由はふたつあります。ひとつは、レポート機能が充実していたこと。貴社LMSは、まさに私たちが求めていた内容そのものでした。もうひとつは、すでに弊社の別の部門で貴社LMSが導入されていたこと。今回の教育改革では、集合研修の事前学習はもちろん、アフターフォローまでできる仕組みがほしかった。それを、レポート機能を活用することで実現したかったのです。そのために、受講側と評価側が双方向でコミュニケーションを取れるようなレポート機能の存在は不可欠でした。

複数社のLMSを比較検討させていただきましたが、こうした細かい動きまで実装できるところがあまりなかったんです。しかし貴社のLMSではそれができた。すでに弊社での運用実績もありましたし、費用の面も非常に高いコストパフォーマンスでしたので、プレゼン後、ほぼ即決という形で話が進みました。

P:「ほぼ即決」ということでしたが、これまでのシステムを変えるというのは、かなり力のいることだと思います。その点の不安はありませんでしたか?

M:もちろんありました。実はそこが一番不安だったんです。

教材や教育の基盤をガラッと入れ替えるという点もそうですが、弊社は一般的な企業と違い、加盟店に研修を提供しております。組織形態や人材育成の形が少し複雑です。教材や学習内容の話に入る前に、まずはその点をご理解いただく必要がありましたので、実装までにはかなりの時間がかかると思っていました。

しかし、貴社はすでに弊社のフランチャイズの事業形態も理解されていますし、何より最初のプレゼンを見て、私たちの要望が叶えられるイメージができた。これは運命だなと思いました。

最適な提案と機能で改革がスムーズに

P:ありがとうございます。では実際に弊社のLMSを導入してみていかがでしたか?

M:弊社担当者の理解・対応という面でも、機能という意味でも大満足でした。

先に述べたとおり、弊社はフランチャイズの事業形態です。それだけでなくライセンスやコースの特性や管理体制、運用スキームなどといった別の軸も理解いただいたうえでないと「LMSでやりたいこと」という話までたどり着かないので、ここは正直、事業形態が分かっている貴社でも時間がかかると思っていました。

でも営業担当の方はその点をすぐに理解して、最適なアウトプットを短期間で提案していただきました。提案の速さはもちろんですが、現状の課題と私たちの想い、どちらもきちんと理解してくださったので、実装に至るまでの課題やスケジュールへの落とし込みが早い段階でできました。本当にありがたかったです。

説明の際も弊社の特性を押さえながら、技術的なこともわかりやすく伝えてくれたので、戸惑うことがなかったです。

P:ありがとうございます。では技術面で満足いただけたというのは?

M:当初挙げていた課題を解決できる機能が揃っていたのが素晴らしかったです。例えばライセンス管理。これまでは約2,500におよぶライセンス管理を、すべて人の手で行っていました。

さらに、ライセンスの変更や結婚等の氏名変更やショップ間異動の際に発生する変更処理や、同姓同名の場合の確認なども人の手で行っていたので、かなりの工数が割かれていたんです。

今回のシステム移行に伴って、弊社LMSにスタッフの全リストを反映し、それぞれに番号を付与することで、氏名やライセンス、ショップといった複数のデータを一括管理できるようになりました。これにより様々な変更が容易になり、重複等もなくなり、ショップごとの実態管理が正しくできるようになった。これで管理コストを大きく下げられたのは大きかったです。

今は移行段階ですが、2020年にはすべてのショップの情報をLMSで一括管理することができます。そうすれば各地域および各ショップの教育状況やライセンス保有状況などがひと目で分かるので、地域単位で対策を打ちやすくなるはずです。

全国各地に展開するミスタードーナツのショップ写真全国各地に展開するミスタードーナツのショップ写真

P:管理コストの課題がクリアできたのですね。では事前学習効果の最大化という面ではいかがでしたか?

M:レポート機能などのおかげで、こちらも大きな成果があげられそうです。

カリキュラムの最適化については、今回新たに事前学習とアフターフォローという工程を追加し、それぞれ受講側と管理側の双方向でやり取りをしながら進める仕組みを構築しました。

事前学習では最初にeラーニングでコンテンツ学習を進めてもらい、その内容に即した実践レポートを提出してもらいます。レポートの内容を見て私たち管理側がチェックを行い、理解を深める必要があるところを指摘して再提出いただくという流れです。いわば受講生ひとりひとりに家庭教師が付いているようなイメージです。

店舗運営はもちろん、売上や客数、客単価といった言葉の意味も知らない人たちが受講するコースもあります。そのような人たちも運営に関わるレポート課題では、大体3回目くらいになると、ほぼ完璧なものが上がってくるようになりました。これは双方向コミュニケーションを可能にしたからこその成功事例だと思います。

あと、直接やり取りしているからなのか、受講生との距離が縮まったように感じます。問い合わせの電話も気軽にかけてきてくれるんです。それもうれしいです。

数えられないほどのライセンス取得者のネームプレート数えられないほどのライセンス取得者のネームプレート

P:問い合わせは多いんですか?

M:システムに関するものは、想像していたよりもかなり少ないです。大体はヒューマンエラーなので、話を聞けば解決できます。

特に加盟店向けの取扱説明書などは作っていないので、最初は問い合わせが増えて、混乱するかなと思っていたんです。しかしいざ導入してみると、問い合わせはほとんどなかったので、受講生にとって使いやすいインターフェイスなんだと思います。

P:ありがとうございます。では今後プロシーズに求めることはございますか?

M:今はまだ移行段階なので、これからさまざまな課題や要望が出てくるのではないかと思っています。これをeラーニング教材制作のプロフェッショナルである貴社だからこそのノウハウで最適な形を提案していただけることを期待しています。

もうひとつ、弊社はeラーニングだけでなく個人学習や本研修、アフターフォローといったスキームがあり、それをひとつの「教育」として捉えています。貴社の本来のミッションはeラーニングの質を上げていくことだと思いますが、お互いにディスカッションしながら、「学び」という包括的な目線でeラーニングを捉え、その存在意義を際立たせていただきたいです。これからも良きパートナーとして期待しています。

P:ありがとうございます。

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