オンライン新人研修のコツと注意点 リモートワークで新人は育てられる?

公開日: : 最終更新日:2021/01/28 新人・内定者研修

猛威を振るう新型コロナウィルスの影響で、多くの企業がこれまで着手したことのない、新たな課題に取り組まざるを得ない状況となっています。リモートワークによる新人育成もその一つではないでしょうか。

未だ出口の見えない中で、これまで集合研修やOJTで行っていた内容を、全てリモートワークで対応することは可能なのでしょうか。オンラインでOJTを行う際のコツや注意点とあわせてご紹介します。

 

オンラインでの新人研修には限界がある

結論から申し上げると、オンラインだけで新人研修を行うのは難しいといってよいでしょう。それは、新人研修によって知識をつけることができるものの、実践する場と同じ空間に先輩や上司がいないことが大きな要因といえます。

 

伝わらないニュアンス・空気感

例えば電話の取り方や掛け方の場合、知識として何に気をつければいいのか、どういうことを聞けばいいのかなどを教えることはできるでしょう。しかし、常時オンラインで繋がっているわけではない場合、実際に電話がかかってきた時にどんな対応をしたのか、また声の調子はどうだったのかなどを確認し、フィードバックすることはできません。

電話などOJTが必要な業務において、フィードバックがないというのは新人にとっても大きな不安となります。またわからなかったことがあったとしても、先輩に聞くべきか判断するのに時間を要してしまうこともあるでしょう。

結果、仕事の効率が落ちたり、間違いに気づけずに大きな失敗をしてしまったり、また新人が落ち込んでいることにも気がつけず早期離職にも繋がる可能性があります。

オンラインでは、ただでさえコミュニケーションの回数が制限されたり、伝えたいことが伝わりにくい環境なので、十分に気をつける必要があるでしょう。

特に医療など生命にかかわる業務であったり、職人の技であったり、微細な対応が求められる研修内容の場合は、伝えることをより意識すること、オンラインでやるのかオフラインでやるのかを判断することが求められます。

 

無意識のインプット(インフォーマルラーニング)ができなくなる

先輩の電話対応を聞いたり、ランチタイムの会話の中から学んだり、同期がアドバイスされている内容を聞いて学んだり、といった経験をお持ちの方も多いのではないでしょうか。

研修やセミナーといった学習機会を作られたものを「フォーマル・ラーニング」と呼ぶのに対して、このように日常の中で無意識のうちに学習することを「インフォーマルラーニング」といいます。

無意識的に学習する機会が少なくなっていることを念頭に、対策を練ることが必要でしょう。

 

リモートワークで有意義な新人研修を行うためのポイント

さまざまな課題はあるものの、リモートワークでの新人研修が無駄というわけではありません。やり方を工夫することで、これまでの対面研修よりも効果的な教育を行える場合もあります。

有意義なリモートワーク研修にするためにはどうすればいいのか、そのポイントをまとめました。

 

1.オンラインではインプットやロールプレイングを

リモートワークによる新人育成は、主にインプットがメインとなります。そのためリモートで研修を行う際には、先に知識のインプットで成り立つものを在宅の中で行い、フォローが必要なものは別途集まって行うなど、オンラインとオフラインを分けて対応するのがよいでしょう。

例えば電話応対の場合は、先にマナーなど知識面やロールプレイングまでをオンラインで行います。その後、実際にお客様の電話に出る際には会社に出てきてもらい、少人数でチェックする、という流れのほうが技術として定着しやすく、また新人も安心感があります。

 

2.カリキュラムを細分化する

これまで集合研修で行っていた新人研修カリキュラムを以下のようにパート分けしてみましょう。何がオンラインに向いているのか、オフラインでなければ難しい部分はどこかなどが明確になります。

  • 知識パート(動画やスライドで学習する部分)※オンラインでも可能
  • 知識を深めるパート(ディスカッションや他人の回答を見て知見を広げるなど)
  • 実技パート(ロールプレイングなど)

例えばビジネスマナーや文章スキル、PCスキルなどの汎用的な知識をつける研修は、対面でなくても汎用的なeラーニング教材で補うことができます。対面や集合研修でしかできないことを絞ることは、アフターコロナにおいても業務効率化につながるはずです。
知識を深めるパートでは、オンライン会議ツールでディスカッションをしたり、社内SNSでコミュニケーションをとることもできるでしょう。
実技パートでも同様ですが、医療関係など生命にかかわるものや、微細な所作が必要なものなどの場合にはオフラインでの研修が必要な場合もあるでしょう。

また、その際、同時に新人を戦力化するために必要なスキルを棚卸し、見える化するのもよいでしょう。見える化することで人事評価の項目として活用できる他、身に着けるべきスキルが提示されるため、新人に能動的な学びを促すこともできます。

 

3.動画やライブ配信、VRを活用する

技術的または属人的な内容については、動画やライブ配信(オンライン会議ツール)、場合によってはVRなどを活用するのも良いでしょう。例えば実技であれば、手元を映して解説を加えることで、実際に見るよりもアップで、かつ解説を交えて何度も確認することができます。

ライブ配信であればその場で質問を受け、リアルタイムで回答する、双方向のコミュニケーションを取ることも可能です。例えばプログラミングの場合、知識はeラーニングなどで学び、実技はライブ配信で行うことで、インプットだけでは気づけなかったポイントを吸収することもできるでしょう。

また費用があれば、VRを取り入れるのもおすすめです。実際に、仮想のオフィスの中で情報漏えいにつながる箇所を探すゲーム感覚的なものや、運動のトレーニング手法を仮想空間で学ぶようなVR教材もあります。実際に見て学ぶ要素の多いものや、体を動かしたほうが学びにつながる内容に関しては、VRを活用するのもよいでしょう。

 

4.マイクロラーニングを活用する

暗黙知の言語化・見える化は、普遍的なものであれば、一度作成してしまえば、来年も再来年も、または10年後にも使えることがあります。企業理念や、創業ストーリーなどを語ったものは特にそういった対象となります。

社内の制度や業務知識、業務フローなど、普遍的ではないものを作成するときにおすすめしたいのが、マイクロラーニングです。後から差し替えることを念頭に、1つの単元を5~10分程度にして作成することで、次年度の新人研修に向けた更新が容易になり、今後も活用の機会が増えることでしょう。また、短い時間で勉強できるため、新入社員も隙間時間で知識をつけることができます。

 

5.SNSを活用する

双方向のコミュニケーションという意味では、SNSを活用することで、リアルタイムで話をすることもできます。

その際、SNSはtwitterやFacebookなどオープンなものではなく、できれば社内だけで使用できるものがおすすめです。例えばプロシーズの内定者パックやeラーニングにはSNSコミュニティ機能があり、社内の限られた人しか入れないようになっています。こうした閉じた空間の中でSNSを活用することで、セキュリティを担保しながらオンラインで活発な意見交換が実現できます。

また、「あの人の〇〇なところがスゴい」や「××ということがあって、困った」といった、今まで社内で行われていたちょっとした会話がSNSで行われることになるので、オンライン上でも無意識のインプット(インフォーマルラーニング)が増えることになります。

 

リモートワークで新人育成する際の注意点

さまざまな施策が期待できる一方で、オンライン研修には対面や集合研修にはない注意点もあります。気がついたときには辞めていた、なんてことのないよう、リモートワークで新人を育成する際にはこうした点に気をつけて対応しましょう。

 

1.新人が自分ごととして受け入れられるプログラム作成を

オンラインやeラーニングを通した研修は、どうしても知識のインプットのみに終止しがちです。そのため社会人としての意識を醸成したり、主体性を持って取り組むといった、いわゆる意識や態度の部分の変化を起こしにくいという問題点があります。

学んだことを自分ごととして捉え、主体的に動ける社員として成長してもらうためには、eラーニング後に振り返りや深堀り・具体的にアクションすることを促すことがおすすめです。

レポートやアクションプランを提出させる他、ライブ配信や集合研修などでディスカッションを行うのも良いでしょう。他の人の意見を聞くことで、より知見や知識が深まり、共同体感覚を育むことができます。

社会では多くの人の意見を取りまとめたり、その熱量をプレゼンテーションする相手に伝えることも重要になります。また今後は、オンラインで商談やプレゼンテーションを行う機会も多くなるでしょう。

オンライン研修で意識の醸成や主体性を育むことは、現場だけでなくオンラインでも自社の意思を伝え、プロジェクトを進めることができる人材の育成にも繋がります。ぜひ知識だけではなく、意識が変わるようなプログラムを検討しましょう。

 

2.リアルタイムでやり取りできる環境を

新人育成では、その場でわからないことを聞けるかどうかが大きなポイントになります。そのため、情報を一方的に届けるeラーニングや動画教材だけを受けさせるのではなく、学んだ内容を先輩や上長に相談できる時間も設けておくことが大切です。

特に実技では、リアルタイムでのやり取りが必須となります。実技の様子を撮影した動画を見せたり、テキストで学んだりする際にも、できるだけ先輩や上長がオンラインの向こう側で待機し、質問や議論に応じる形が良いでしょう。このような新入社員や若手社員をサポートする「メンター制度」を整えておくことも効果的でしょう。

 

3.同期との一体感を醸成する機会を

入社後しばらくは、さまざまな理由で退職が頭に浮かぶことも多いものです。そんな時に、共に入社した同期の存在が大きな心の支えになってくれることも少なくありません。

集合研修は、こうした一体感の醸成に大きく寄与します。一方で、オンラインだけではなかなか同期との交流ができないこともあるでしょう。また主体的に交流しないと、輪の中に入れない可能性もあります。

一体感の醸成のためには、SNSによる交流やWEB入社式、WEB飲み会などオンラインでも交流できるイベントや環境を用意する必要があります。ただし、必要以上に参加を強制しないことが大切です。

また時には、オフラインで少人数で会うのも良いでしょう。会える機会が少ないからこそ、絆が強くなることもあります。人事担当者様はぜひ交流の機会や環境づくりにも力を注いでいただきたいと思います。

 

4.コミュニケーションに工夫を

通常気づきにくいことではありますが、人は会って話す際に、会話中の表情の変化から、相手の気持ちを読み取っています。オンラインではそういった情報が圧倒的に制限されてします。

チャットツールは文字のみのコミュニケーションですので、意図した内容が伝わりにくい場合があります。事実だけを載せたテキストでは感情が伝わらず、冷たい印象になりがちです。意図とは違った受け止められ方をされてしまって、感情的になってしまう場合もあります。
そういったことが起こらないように複雑な内容であったりネガティブな情報を伝える際には、カメラはオンにして、ビデオ通話ツールをしましょう。

ビデオ通話をしたからといって、全てが伝わるとは言えません。身振り手振りも制限されているので、いつもより伝えることを意識したコミュニケーションを心がけることが必要です。分かっているだろうことも再度伝えたり、喜びや悲しみなどの感情もしっかり伝える必要があります。

こういったコミュニケーションの重要性を新人にも伝え、積極的なコミュニケーションを促しましょう。

 

5.雑談を有効活用しよう

オンラインでは、コミュニケーションを行う回数が制限され、何もしないままでいると、「今日は一言も喋らなかった・・・」なんてことも。オンラインだからこそ、雑談できる環境作りを意識しましょう。新人は慣れない環境にいるため、気を張ったままでいることが多く、長く緊張状態が続くと疲れも溜まっていきます。溜め込みすぎずに気晴らしすることを伝えることも大事でしょう。

雑談をしながら適度な休息をはさむことで、仕事での気付きを得ることもあり、生産性向上につながることもあります。

 

まとめ

新人研修はオンラインだけでは難しいものの、工夫次第でこれまで以上に有意義な人材育成につなげることもできます。

まずはこれまで行ってきた集合研修や新人育成を棚卸しし、見える化した中で、オンラインとオフラインの切り分けを行ってみましょう。より良い新人研修の手がかりが見えてくるはずです。

プロシーズでは新人研修向けの定額eラーニングプランをご用意しています。ビジネスマナーやExcel講座など、新人研修の知識研修に役立つ内容が盛りだくさんです。その他、セキュリティの高い動画配信サービス等で自社ノウハウの教材化を行うことも可能です。ぜひご活用ください。

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