![職場復帰支援のarmo[アルモ]特別対談](../common/globalmenuImg_12.jpg)

花田 先ほど、最近のeラーニングはコミュニティ機能を持たせていると言いましたが、もちろん、armoにもその機能は搭載しています。
小室氏 仕事における男性と女性の大きな違いの1つに、ロールモデルの存在の有無があります。
女性は結婚したら退職という時代が長かったため、いざ、出産後に職場復帰しようと思っても、
お手本にしたり相談に乗ってもらったりという先輩がいないんです。その点、男性は目標とすべき先輩がたくさんいますよね。
この課題をコミュニティ機能は解決してくれます。リアルの職場ではロールモデルがいなくても、
ネット上でロールモデルを見つけることができるんです。
自分より少し先の体験をしている人に話を聞かせてもらったり、「自分もあんなふうになれるんだ」と目標にすることができますからね。

花田 それはarmoに限らず、LMSの大きな特徴です。
最初に「SNS的な」コミュニティ機能と言いました。SNSと言えばミクシィとグリーが有名ですが、
両者には大きな違いがあります。ミクシィの世界で交流している人は元々リアルでも交流していた人が多いのに対して、
グリーは、リアルでは交流がなかった人が多い。なぜだかわかります?
小室氏 どうしてなんでしょう。
花田 グリーは、ゲームというコンテンツを持っているんです。ゲームだから対戦もするし、
攻略法などの情報交換も活発になる。同じゲームを楽しむ者同士、リアルでの交流のあるなしにかかわらず、コミュニケーションが発生するんです。
コミュニティ機能と言うと、ただネット上で話しているだけと思われるかもしれません。しかし、コンテンツがあるかないかは大違い。
共通の目標に対して取り組んでいるかどうかと言い換えてもいいでしょう。eラーニングでは「学習」というコンテンツがあります。
だからこそコミュニティ機能との融合が効果的なんです。さらにarmoには育児や職場復帰という利用者に共通する取り組みテーマがある。
コミュニティが活性化し、「頑張るぞ!」と思ってもらえる理由はここにあります。

小室氏 利用者の心理に寄り添った進化ですね。
花田 そうなんです。そもそも、これまでのeラーニングが利用者心理を無視していたんです。
eラーニングの弱点のひとつは、利用者が孤独なことと言われてきました。通信教育を想像していただいたらおわかりかと思います。
ところが、eラーニングはネットで行うもの。ネットの強みは、いつでも、どこでも、誰とでもつながることですよ。大きな矛盾です。

ならば、ということで利用者同士をつなぎ合わせたのがLMS。コミュニティ機能を搭載することで、弱点である孤独感を解消するのです。
小室氏 「つながり」は重要ですね。armoの注力点でもあります。
休職からの復帰を阻害する最大の要因は、実は疎外感や孤独感といった心理的なものです。
育児休暇中を例にとるなら、休暇中、自分には会社の情報は入ってきません。子育てに忙殺され、経済や政治など、
世の中の動きにも疎くなる。一方で子どもはどんどん成長し、会社も社会も変化を続けていく。
結果として、「自分だけが置いていかれた」という気持ちになってしまうのです。
この心理的な壁の前でひるんでしまい、職場復帰をあきらめるというケースが多いんです。会社を辞める理由として
「保育所がいっぱいで誰も子どもを見れないから」と言うのは、本人も気づかない心の奥のほうでは、
実は自分と周囲に対する言い訳であることだってあるんですよ。
花田 なるほど。
小室氏 だからarmoでは、休職中にも頻繁に会社からメールが届くシステムになっています。
送信者である上司に対し、「そろそろ産後1カ月ですよ。体調を気遣うメールを送りましょう」なんていうお知らせメールを自動発信する機能もある。
休職者へ送るメールの文章サンプルもつけています。
細かいところでは、armoのトップ画面は左上の一番目立つところに、それぞれの企業さまのロゴマークを配置しています。
armoのロゴではありません。これは、利用者に「自分の会社のサイトに入った」と思ってもらうため。小さなことかもしれませんが、
常に「自分はこの会社の一員なんだ」と意識し続けてくれることは、復帰への心理的ハードルを下げるためにとても重要なことなんです。