職場復帰支援のarmo[アルモ]特別対談
小室淑恵 氏
株式会社ワーク・ライフバランス 代表取締役社長小室淑恵 氏

インターネットの特性と、休業者の特性を融合させたとき、eラーニングは、休業者復帰支援システムとして、新たな進化を遂げる

仕事とプライベートを調和させ、相乗効果を生み出すことで企業の活力も高めていこうという「ワーク・ライフバランス」。この概念を提唱し、普及に取り組む小室氏とプロシーズは、休業者復帰支援システム「armo」の開発や運営において強力なパートナー関係にあります。eラーニングシステム(LMS)から進化させたarmoやLMSの今後について語り合いました。
花田隆典
株式会社プロシーズ 代表取締役 花田隆典
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コミュニティ機能と管理の利便性を高め、eラーニングは学習管理システムへ

花田 小室さんのセミナー、armoの中でも大人気のコンテンツですよ。これからももっと増やしていきましょうよ。

小室氏 えっ、そうなんですか。それは初耳かも……。それにしても、最近のeラーニングって、 いわゆる通信教育というイメージからはずいぶん変わってきていますよね。

小室淑恵 氏×花田隆典

花田 インターネットの普及にともない、郵便やファックスでやり取りしていた通信教育を、 インターネットに置き換えたのがeラーニングの始まりです。「これはすごい革新だ!」と大注目を浴びたのですが、意外とブレイクしなかった。

そこで進化版として、集合研修とeラーニングを組み合わせるという動きが生まれました。 言ってみれば、大学の通信教育のようなものですね。日頃は自宅で勉強しているけど、たまにスクーリングがある。
その次の進化が現在の動きで、SNS的なコミュニティ機能を持たせたものです。ここでは、 集合研修の出欠管理やレポート提出の管理など、マネジメント機能も強化されており、 私たちはLMS(Learning Management System/学習管理システム)と呼んでいます。

小室氏 私は学生時代、アメリカで、生き生きと働きながら育児も両立させているお母さんに出会いました。 それが現在のワーク・ライフバランスにつながる原体験です。「日本でも働くお母さんは増えている。 そうなると、もっともっとサポート体制も必要になる。具体的にはどうすればいいんだろう……」。 そう考えたところから生まれたのが、インターネットを使って育児休暇中に学ぶことができるサービス「wiwiw」です。
そもそも勉強って、やる気さえあれば誰でもできるはず。でも、子育て中のお母さんには時間がありません。 その点、インターネットは時間も場所も選びませんからね。授乳が終わった夜遅くだって勉強できます。 育児休暇中にはぴったりなんです。現在では介護やメンタルで仕事を休む人も増えていますから、 そういったケースも含めて、ワーク・ライフバランスとeラーニングはとっても相性がいい。

花田 wiwiwの存在は小室さんとお会いする前から知っていました。「eラーニング的にもいいサービスだなあ」って思っていたんです。
実は僕、企業内託児所事業の立ち上げを考えたことがあったんです。きっかけは女性社員に子どもができたこと。 とても優秀な社員で、「彼女に辞められたら困る!託児所を作ってでも引き留めないと!」と思っていました。 知り合いの経営者に相談すれば、どうもみんな同じような悩みを抱えているようで、それなら事業化してもニーズがあるだろうと考えました。

小室淑恵 氏 花田隆典

とはいえ、eラーニング事業と託児所事業ではあまりにかけ離れており、両立には無理がある。 そんなときに出会ったのが小室さんです。理念的な部分には僕も実体験を通して共感できましたし、 eラーニングに関してはプロシーズに豊富なノウハウがある。話はとんとん拍子で進んで、「一緒にやろう」となりましたよね。

小室氏 育児休暇中の女性はもちろん、介護やメンタルなど、男性も含めてすべての休業中の人がスムーズに 職場復帰できるサービスへの発展を考えていたころです。それが現在の「armo」につながっているんですよね。


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